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小さな段差が教えてくれたこと

 先日、母が自宅のわずかな段差を越えようとした際に足首を捻り、「大丈夫、大丈夫」と言っていたものの、結果的に骨折してしまいました。最初は軽い捻挫だと思っていたものが、時間の経過とともに腫れと痛みが増し、歩行が困難に。病院での治療後はギプスに松葉杖での生活となりました。

 しかし、実際に住宅内で松葉杖を使ってみると、その不便さに驚かされました。床が滑りやすい、松葉杖を使うと身体幅が広がり通路幅が十分でない、片開き戸では手前開きの際に、戸と身体が接触する、設置してあった手すりが動線を妨げる——。これまで問題なく暮らしていた住まいが、怪我ひとつで「使いづらい空間」へと変わってしまったのです。

 段差解消や手すり設置といった単純な対策だけでは、本当の意味でのバリアフリーとは言えません。動線計画、床材の選定、建具寸法、将来的な介助スペースの確保など、設計段階から総合的に考えることが重要です。高齢化が進む社会において、住宅は「元気なときの快適さ」だけでなく、「万一のときの安全性」まで備えていることが求められます。私たちは、日常の小さな違和感や実体験を大切にしながら、将来を見据えた住まいづくりを提案していきたいと考えています。

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